

就職と同時に上京してきました。
今は丸の内の不動産会社で営業マンをしている"マミ"です。
東京での就職や転職を機に、新生活をスタートさせる方が増えています。
しかし、都内の家賃は年々上昇を続けており、2024年の平均家賃は前年比で8.0%も上昇しました。特に若手社会人にとって、都内での住まい探しは大きな課題となっています。
参考:https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00380/
そこで注目したいのが、東京都心部へのアクセスが良好な近隣県です。都心まで30分程度で通勤できる住みやすいエリアが多く存在し、家賃も都内と比べてリーズナブルです。
今回は、通勤のしやすさや生活環境、家賃相場など、さまざまな観点から東京通勤圏の住みやすいエリアについて詳しく解説していきます。
もくじ
通勤に便利!東京にアクセスしやすい県4選
都心部への通勤を考える際、以下の4県が特に注目されます。
・千葉県
・神奈川県
・茨城県
埼玉県は西武線や埼京線沿線を中心に、都心への直通アクセスが充実しています。
千葉県は総武線と常磐線の2大動脈が、神奈川県は田園都市線や東海道線が都心部への重要なアクセス路線となっています。
また茨城県はつくばエクスプレスの開通により、急速に通勤圏として発展しています。
それぞれの県の特徴的なエリアについて詳しく見ていきましょう。
埼玉県
所沢エリアは、都心へのアクセスと自然の豊かさを両立できる住みやすい街です。
西武池袋線と西武新宿線が利用でき、池袋まで約30分、新宿まで約40分で到着できます。駅周辺には西武百貨店をはじめとする大型商業施設が立ち並び、日常的な買い物に困ることはありません。
休日には狭山湖でのウォーキングや航空公園でのレジャーを楽しむことができ、都会的な利便性と自然環境が程よくミックスされています。周辺には狭山丘陵が広がり、季節の花々や野鳥観察も楽しめます。
ワンルームの家賃相場は4万円台後半から5.5万円台で、都内と比べてリーズナブルな物件が見つかりやすいのが特徴です。
治安も良好で、若いファミリー層の流入も増加しています。新築・築浅物件も多く、設備の整った物件を手頃な価格で見つけやすい環境です。
千葉県
松戸エリアは、秋葉原まで20分、東京駅まで30分というアクセスの良さが魅力です。常磐線、新京成線、千代田線が利用でき、北千住や秋葉原が終電後の帰宅拠点として利用できます。
駅周辺には大型ショッピングモールがあり、休日の買い物にも便利です。
船橋エリアは、総武線、武蔵野線、東武アーバンパークラインの3路線が利用可能で、東京駅まで25分、品川駅まで35分でアクセス可能です。
また横浜方面へも直通で行けるため、行動範囲が広がります。駅前には大型百貨店や専門店が集まり、飲食店も充実しています。
両エリアともに、駅周辺の再開発が進み、新しいマンションやオフィスビルが増加中です。
家賃相場は松戸エリアで5.3万円前後、船橋エリアで4〜6万円台と、都内より割安な物件が多く見つかります。
また、学校や病院などの生活インフラも整っているため、長期的な居住地としても人気があります。
神奈川県
川崎市麻生区の新百合ヶ丘エリアは、小田急線での新宿・渋谷への直通アクセスが特徴です。
駅周辺には若者向けの商業施設が充実しており、休日は多摩センターや町田でショッピングを楽しむことができます。緑地も多く残されており、住環境の良さも特徴です。
住宅地は閑静で、治安の良さも魅力となっています。また、駅前には映画館やアート施設も充実しており、文化的な生活を楽しめる環境が整っています。
藤沢市は、JR東海道本線、湘南新宿ライン、小田急江ノ島線、江ノ島電鉄の4路線が利用可能な交通の要所です。品川・東京・新宿駅への直通アクセスが便利で、休日には江ノ島でマリンスポーツを楽しむこともできます。
住宅地は高台に位置するエリアが多く、海を望める物件も存在します。また、商業施設や医療機関も充実しており、子育て世代にも人気があります。
交通利便性と自然環境の両立が魅力で、若い世代の流入が増加傾向にあります。
茨城県
つくばエクスプレス沿線の守谷・流山おおたかの森エリアは、秋葉原まで30〜40分でアクセス可能です。
新築物件が多く、治安も良好なため、子育て世代にも人気があります。緑地公園や図書館などの公共施設も充実しており、落ち着いた生活環境が整っています。
特に流山おおたかの森は、駅周辺の開発が進み、商業施設が充実しています。都内への通勤圏内でありながら、緑豊かな環境が魅力です。
休日には地域のイベントも多く開催され、コミュニティの形成も活発です。
家賃相場はワンルームで4.5〜6万円台となっており、新築・築浅物件でも都内より割安な物件が見つかります。
また、共働き世帯向けの保育施設も充実しており、仕事と子育ての両立がしやすい環境が整っています。
上京後に住むエリアの選び方
住まい選びで重要なポイントとなるのが、以下の要素です。
通勤のしやすさから、日常生活の快適さまで、それぞれの観点から詳しく見ていきましょう。
・始発駅の利用価値
・終電時刻の重要性
・休日の生活環境
・家賃相場の特徴
通勤経路から考える
東京の電車網は複雑で、乗り換えの多さが通勤時間を大きく左右します。乗り換え駅では通路を歩く時間だけでなく、上り下りの階段移動や人混みによる移動速度の低下も影響します。
特に雨の日は駅構内が混雑し、乗り換え時間が普通よりもかなりかかることもあります。
例えば、浅草橋周辺に職場がある場合、東京都内に住むよりも総武線沿線に住む方が、乗り換えなしでスムーズな通勤が可能です。
乗り換えなしの直通通勤であれば、座席に座ったまま目的地まで行けるため、体力的な負担も大幅に軽減されます。
最初の電車で座れても、乗り換え後は満員で立ち続けるということも多いため、乗り換えの少なさは重要な判断要素となります。
始発駅かどうかで考える
東京の満員電車は非常に混雑するため、始発駅からの通勤は大きなメリットとなります。始発駅であれば、座席確保の可能性が高く、疲労も軽減されます。
途中駅から乗車すると、ドア付近で立ち続けることも多く、特に冬場は寒さで体調を崩すリスクも高まります。
また、通勤ラッシュ時は途中駅で2-3本の電車を見送ることも珍しくありません。始発駅であれば、駅員の誘導に従って整列し、確実に乗車できます。
朝の時間を有効活用できる点も、始発駅の大きな魅力です。
家賃面では、始発駅周辺は比較的リーズナブルな物件が多く見つかります。始発駅と一つ手前の駅では、家賃が1万円程度異なるケースも珍しくありません。
さらに、始発駅は他路線からの遅延の影響も受けにくく、定時通勤の実現しやすさも大きな利点です。通勤の快適さ、定時性、家賃のバランスを総合的に考えると、始発駅周辺は非常に魅力的な選択肢となります。
終電の時間で考える
東京の社会人生活では、仕事終わりの飲み会や付き合いが重要なコミュニケーションの機会となります。終電の時間は、こうした社会人としての活動範囲を大きく左右する要素になります。
通常、都心部の終電は0時前後ですが、郊外に向かうほど終電時刻が早くなる傾向があります。23時台の終電しかないエリアに住むと、飲み会を途中で切り上げなければならず、重要な商談や情報交換の機会を逃してしまう可能性があります。
そのため、遅くとも23時50分までは終電がある路線のエリアを選ぶことをお勧めします。
また、終電を逃した際の代替手段も重要です。深夜バスが運行されているエリアや、終電後のタクシー相乗りが可能なエリアを選ぶと安心です。
都心から放射状に伸びる主要路線沿いは、深夜バスの運行本数も比較的多く、終電後の帰宅手段が複数確保できます。
さらに、勤務先の最寄り駅を経由する路線かどうかも確認が必要です。乗り換えが必要な場合、接続する終電の時刻も考慮しなければなりません。
特に、主要ターミナル駅での乗り換え時は、10分程度の余裕を持って計画を立てることをお勧めします。
休日の過ごし方で考える
休日も都心に出かけたくない場合は、商業施設が充実している郊外エリアがお勧めです。休日に毎回都心まで出かけることは、交通費の面でも体力の面でも負担が大きくなります。
住まい選びでは、駅周辺の商業施設の充実度を重視しましょう。大型ショッピングモールや映画館、図書館などの施設が徒歩圏内にあれば、休日も充実した時間を過ごせます。
また、飲食店の種類や営業時間も重要なポイントです。深夜まで営業しているスーパーや飲食店があれば、仕事帰りの買い物や食事にも困りません。
公園や緑地が近くにあるエリアは、運動不足の解消やストレス発散にも最適です。
散歩やジョギング、サイクリングなど、体を動かせる環境があることで、健康的な生活を送りやすくなります。特に休日の朝に運動できる場所があると、生活リズムも整いやすくなります。
さらに、地域のコミュニティ活動やイベントも、休日の過ごし方に影響を与えます。商店街の祭りや地域の文化活動が活発なエリアでは、新しい趣味や人との出会いが生まれやすくなります。
都心への通勤の便利さだけでなく、休日を含めた生活全体の質を考慮したエリア選びが重要です。
家賃相場で考える
東京近郊の人気エリアは家賃も比較的高めですが、賢い選び方次第で家賃を抑えることが可能です。
例えば、浦和・大宮エリアは都内と同等の家賃水準となっていますが、与野など一駅ずらすだけで家賃が大きく下がることもあり、予算に応じた選択が可能です。
物件選びでは、駅からの距離が家賃に大きく影響します。駅から徒歩10分以内の物件は人気が高く、家賃も高めに設定されています。
しかし、徒歩圏内でも駅から少し離れた物件を選ぶと、家賃を1-2万円程度抑えられる可能性があります。自転車が使えるエリアであれば、駅まで自転車通勤することで選択肢が広がります。
また、築年数による家賃の差も大きなポイントです。新築や築浅物件は人気が高く家賃も高めですが、築10年以上の物件であれば、設備が充実していても家賃を抑えられるケースが多くあります。
特に、オートロックや宅配ボックスなどが後付けされた物件は、新築並みの設備で家賃を抑えられる可能性があります。
さらに、住宅街と商業地の境界エリアも狙い目です。商業地に近すぎると家賃が高くなりがちですが、徒歩5-10分圏内であれば生活の利便性を保ちながら、比較的手頃な家賃で物件を見つけることができます。
まとめ
新生活をスタートする際の住まい探しでは、引っ越し時期の選択が重要です。3月は引っ越し需要のピークとなるため、物件の確保が難しく引っ越し費用も高額になりがちです。
1〜2月や4月以降の引っ越しなら、比較的余裕を持って物件探しができます。
内見時は、必ず平日の通勤時間帯に現地へ足を運ぶことをお勧めします。スマートフォンの地図アプリで実際の通勤ルートを歩いてみることで、より正確な所要時間が把握できます。
また、日当たりや騒音なども確認しましょう。
契約前には、退去時の条件や原状回復の範囲について確認が必要です。特に築年数の古い物件は、入居時の傷や汚れを写真で記録しておくことで、退去時のトラブルを防ぐことができます。
引っ越し業者の選定では、見積もり時にエレベーターの有無や階数、駐車場の場所まで細かく確認しましょう。
平日の午前中の引っ越しを選択することで、割引が適用されるケースも多くあります。
新生活を快適にスタートできるよう、これらのポイントを参考に、理想的な住まい探しを進めていってください。