

就職と同時に上京してきました。
今は丸の内の不動産会社で営業マンをしている"マミ"です。
新天地で挑戦したい、地元を離れてキャリアを築きたいと考える若者は多いものです。憧れの地で働くというのは、多くの人が一度は抱く夢かもしれません。
しかし、実際に県外で就職するとなると、期待と同時にさまざまな不安がよぎるものです。
「地元を離れて本当に大丈夫だろうか」「一人暮らしのコストは?」「新しい環境に馴染めるだろうか」など、考え始めるとキリがありません。
県外就職は単なる仕事場所の変更ではなく、生活スタイルや人間関係、価値観まで大きく変わる人生の転機となります。
憧れだけで飛び込むと、思わぬ苦労や後悔を経験する人もいます。一方で、チャレンジしたからこそ得られた貴重な経験や成長を実感する人も多いのが現実です。
本記事では、実際に県外就職を経験した人たちの生の声をもとに、よくある後悔ポイントとその対策、そして県外就職だからこそ得られるメリットについて詳しく解説します。
これから県外就職を考えている方も、すでに県外で働いている方も、自分の選択に自信を持てるヒントが見つかるはずです。
もくじ
県外就職でよくある「後悔ポイント」
県外就職は多くの可能性を秘めていますが、現実は必ずしもバラ色ではありません。想像以上の生活の変化に戸惑い、時に後悔を感じることもあるのが正直なところです。
これから県外就職を考えている方は、こうした「あるある」を知っておくことで、心の準備ができるでしょう。
実際に多くの人が経験している後悔ポイントを見ていきましょう。
- 実家のありがたみに気づいた
- 生活費や物価の違いがキツい
- 地元の友達・家族と疎遠に
実家のありがたみに気づいた
県外就職して一人暮らしを始めると、これまで当たり前だと思っていた実家の快適さに改めて気づかされます。毎日の炊事・洗濯・掃除など、生活のすべてを自分でこなす大変さは、経験してみないとわからないものです。
特に体調を崩したときの心細さは想像以上です。「風邪をひいたときにおかゆを作ってくれる人がいないのがキツい」という声は、県外就職者からよく聞かれる本音です。
熱が出て動けないときに、買い物にも行けず、薬を買いに行くのもつらい状況を一人で乗り切らなければならない現実に直面します。そんなとき、実家では親が気にかけてくれていたことのありがたみを痛感するのです。
また、日々の小さなストレスも積み重なります。
洗濯物を干す場所に悩んだり、自炊の手間を惜しんでコンビニ食が続いたりと、一人暮らしの細々とした家事の積み重ねが、予想以上に精神的な負担になることもあります。
こうした日常の変化が、改めて実家の居心地の良さに気づくきっかけになるのです。
生活費や物価の違いがキツい
多くの人が県外就職で痛感するのが、生活コストの違いです。
特に地方から都市部への転居では、家賃の高さに衝撃を受ける人がほとんどです。地方では5万円で広めの部屋が借りられるのに対し、都市部では同じ価格ではかなり狭い部屋しか借りられないことがあります。
「収入は増えたのに、なぜか貯金できない…」と嘆く声は、都市部に移住した多くの人に共通する悩みです。家賃に加え、交通費も大きな出費となります。
地方では車一台あれば移動できていたのに対し、都市部では毎月の通勤定期代や休日の移動費がかさみます。
食費も都市部の方が高い傾向にあり、スーパーの価格差に驚く人も少なくありません。
この生活コストの違いは、想像以上に家計を圧迫します。給与が上がったと喜んでいても、実際の手取りと生活費のバランスは厳しいケースが多いのです。
事前に移住先の物価や家賃相場をリサーチし、実際にどのくらいの生活費がかかるか具体的にシミュレーションしておくことが重要です。
想定外の出費に慌てないよう、十分な準備が必要でしょう。
地元の友達・家族と疎遠に
県外就職の寂しさを最も感じるのが、地元の友人や家族との関係性の変化です。日常的に会えていた家族や友人と、気軽に会えなくなるというのは想像以上に大きな変化です。
特に移動に時間やコストがかかる場合、帰省の頻度は自然と減ってしまいます。
SNSでつながっていても、「会いたいときにすぐ会えない」という物理的な距離感は埋められません。
地元の友人たちが集まる急な飲み会や、家族の小さなイベントに参加できないことが積み重なると、徐々に心の距離も生まれてしまうことがあります。
親しい人たちの日常の変化についていけなくなり、「たまに帰ると距離感ができていてショック」と感じる人も少なくありません。
また、実家の親の老いや体調の変化に気づきにくくなるのも現実です。特に一人っ子や長男・長女の場合、実家を離れることへの罪悪感と、自分の人生を優先したい気持ちの間で葛藤することもあるでしょう。
地元との繋がりを意識的に維持する工夫が、県外就職後の精神的な安定にとって重要なポイントとなります。
県外就職で得られるものもたくさんある!
県外就職には確かに苦労もありますが、その分だけ得られるものも大きいのが事実です。地元を離れて新しい環境に飛び込むからこそ、成長できることや発見できる可能性があります。
多くの人が、最初の苦労を乗り越えた先に、かけがえのない経験や成長を実感しています。
県外就職のポジティブな側面を見ていきましょう。
- 視野が広がって成長できた
- 都会ならではのチャンスが豊富
- 新しい友人・コミュニティとの出会い
- 自分と向き合う時間が増えた
視野が広がって成長できた
県外就職の最大のメリットの一つが、新しい環境でのさまざまな経験を通じた視野の拡大です。
地元では当たり前だと思っていたことが実は地域特有の文化だったり、逆に新しい土地での常識が自分にとっては新鮮だったりと、文化や価値観の違いに触れる機会が増えます。
地域によって異なる仕事の進め方や人間関係の築き方を学ぶことで、コミュニケーション能力や適応力が自然と磨かれ、どんな環境でも活躍できる柔軟性が身につくようになります。
また、地元では気づかなかった自分の強みや弱みを発見できることも多いです。地元では平均的だった能力が、新天地では特技として評価されることもあります。
何より、すべてを一人で乗り切る経験は大きな自信につながります。「あの時あんなに不安だったけど、何とかなった」という成功体験が、次の挑戦への原動力となり、自分の可能性を信じる力になるのです。
困難を乗り越えるたびに、精神的な強さと問題解決能力が培われていきます。
都会ならではのチャンスが豊富
特に地方から都市部への就職では、キャリアの選択肢の多さを実感する人がほとんどです。
大企業の本社機能が集中する都市部では、同業他社や異業種への転職機会が豊富で、キャリアアップの可能性が格段に広がります。
また、最新のビジネストレンドや技術に触れる機会も多く、業界の最前線で働けるチャンスも増えるでしょう。
副業や資格取得のための学習環境も充実しています。都市部にはさまざまな専門スクールやセミナーが開催されており、オフラインでの学びの場が豊富です。また、同じ志を持った仲間との出会いも多く、切磋琢磨できる環境が整っています。
興味のあった分野に深く関われることも魅力です。「地元ではできなかった仕事に就けた」「やりたいことに出会えた」という声は、都市部に移住した人からよく聞かれます。
例えば、アニメーション業界やIT業界など、特定の業種が集中している地域では、専門性を高める絶好の環境が整っているのです。
新しい友人・コミュニティとの出会い
県外就職の大きな喜びの一つが、新しい人間関係の構築です。職場の同僚はもちろん、趣味のサークルや地域活動を通じて、多様なバックグラウンドを持つ人々と出会うチャンスが広がります。
特に、同じように地元を離れて新天地に挑戦している仲間との出会いは、何にも代えがたい財産となります。
同じ境遇だからこそ分かり合える悩みや不安を共有できる関係は心強く、時に家族のような絆が生まれることもあります。
「地元では考えられないタイプの友達ができて新鮮!」という声も多く、新しい価値観に触れる機会が増えるのです。
また、地元では少数派だった趣味や関心事を共有できる仲間と出会える可能性も高まります。
都市部ではさまざまな趣味のコミュニティが活発で、本当に自分が興味を持てることに打ち込める環境が整っているのも魅力です。
こうした新しい人間関係は、単なる友情を超えて、将来のビジネスパートナーやライフパートナーとの出会いにつながることもあります。
自分と向き合う時間が増えた
一人暮らしの静かな時間は、自分自身を見つめ直す貴重な機会となります。家族と暮らしていると気づきにくい自分の好みや生活リズム、価値観などを発見できるのは、一人暮らしならではの経験です。
「何が自分を幸せにするのか」「本当にやりたいことは何か」といった本質的な問いに向き合う時間が増えることで、自分の内面と誠実に向き合うチャンスが生まれます。
実家暮らしでは周囲の意見や期待に合わせがちだった決断も、自分自身の価値観で選べるようになるのです。
孤独を感じる時間もありますが、それも自分を成長させる大切な経験です。「忙しい実家暮らしでは気づかなかった自分の気持ちに出会えた」という声は、多くの県外就職者が実感する変化です。
一人の時間を楽しめるようになると、自分自身との関係が良好になり、他者との関係も健全になっていくことを実感する人も少なくありません。
後悔しない県外就職のための3つのヒント
県外就職の後悔ポイントを知り、そのメリットを最大化するためには、しっかりとした準備と心構えが大切です。
事前の準備と適切な対策で、県外就職の苦労を最小限に抑え、得られるものを最大化することができます。
ここでは、多くの先輩たちの経験から導き出された、後悔しない県外就職のための具体的なアドバイスをご紹介します。
- 生活費を事前にシミュレーションしておく
- 住むエリア選びは慎重に
- 定期的に地元とつながる工夫を
生活費を事前にシミュレーションしておく
県外就職の際に最も後悔しやすいのが、生活費の想定外の高さです。これを避けるためには、移住先での生活費を具体的にシミュレーションしておくことが重要です。
まずは家賃の相場をしっかり調査しましょう。不動産サイトで実際の物件を見るだけでなく、光熱費や管理費、駐車場代なども含めた総額で比較することがポイントです。
また、通勤定期代や食費、交際費なども地域によって大きく異なります。転居先の友人や先輩がいれば、実際にかかっている生活費を聞いてみるのも効果的です。
給与明細から引かれる住民税や社会保険料なども地域や収入によって変わってくるため、手取り額のシミュレーションも大切です。
予想以上にかかる出費を事前に把握しておけば、引っ越し後の家計の不安を大きく減らすことができます。特に最初の数か月は予想外の出費が多くなるため、余裕を持った資金計画を立てておくことをおすすめします。
住むエリア選びは慎重に
住む場所の選択は、県外生活の質を大きく左右します。多くの人が最初は「駅から近い」「家賃が安い」といった単純な基準で選びがちですが、長く住むことを考えると、生活の利便性や治安、周辺環境なども重要な要素です。
特に女性の一人暮らしでは、治安の良さは最優先事項です。帰宅時の道のりが明るく人通りがあるか、コンビニやスーパーが近くにあるかなど、日常生活の安全と便利さを重視しましょう。
また、通勤時間も重要な要素です。毎日の通勤が1時間を超えると、時間的・体力的な負担が大きくなります。
インターネットの口コミだけでなく、実際に住む予定のエリアを訪れて、平日・休日の様子や夜の雰囲気を確認するのもおすすめです。
駅近よりも「住みやすさ」を重視した選択が、結果的に長期的なストレスを減らし、充実した県外生活につながります。転勤の可能性がある場合は、短期契約可能な物件を選ぶなど、柔軟性を持たせることも検討しましょう。
定期的に地元とつながる工夫を
地元との関係性を維持するには、意識的な努力が必要です。忙しい日々のなかでも、定期的に連絡を取り合う習慣をつけることが大切です。
SNSでのやりとりだけでなく、電話や手紙、小さなプレゼントの交換など、より温かみのある交流を心がけると、心の距離を縮めることができます。
帰省の計画も大切です。年間スケジュールのなかに、地元に帰る日程をあらかじめ組み込んでおくと安心です。
例えば、年末年始とお盆、あるいは地元の大きなイベントに合わせるなど、年に数回の帰省を目標にすると良いでしょう。事前に計画しておくことで、交通費も安く抑えられます。
また、地元の家族や友人を新天地に招待するのも関係維持の良い方法です。「地元がある安心感」は日々の暮らしの大きな支えになり、新生活に集中するための精神的なバックアップとなります。
離れていても心はつながっているという実感は、県外就職の不安や寂しさを和らげる重要な要素です。
まとめ
県外就職は、後悔することもあれば、得られるものも大きい人生の大きな選択です。実家の快適さや地元の人間関係が恋しくなることもありますが、新しい環境での成長や発見は何物にも代えがたい財産となります。
生活費の違いに苦労することもありますが、事前の準備や計画次第でその影響を最小限に抑えることができます。
何より、県外で頑張る自分自身を信じ、新しい環境で最大限の可能性を引き出す心構えが重要です。適切な情報収集と準備、そして前向きな姿勢があれば、県外就職はきっと人生を豊かにする貴重な経験となるでしょう。
自分のペースで一歩ずつ新生活に慣れていくことを心がけ、困ったときは周囲に助けを求める勇気も持ちましょう。
同じ境遇の人たちとのつながりは大きな支えになります。県外就職という挑戦が、あなたの人生をより豊かで充実したものにしてくれるはずですよ!